歯牙接触癖
TCH:歯牙接触癖とは

TCH
(Teeth Contacting Habit)
=食いしばり癖(クレンチング)
歯を失って義歯を装着している方に共通していることがあります。それは歯を失った原因です。
また、それは「歯の圧下」という現象を伴った自分の噛み癖で歯を噛みつぶしてしまったことです。
しかも、歯を喪失したことでやや咬合力は落ちるものの入れ歯になってもまだ食いしばりをやめないことで、
義歯直下の痛みを生み、義歯を固定する鉤歯を揺さぶり、さらに歯の数を減らす傾向にあることです。
どういうことなのか実際の例を出しながら見てゆきましょう。
クレンチングの実際の症例①
こちらの患者様は、クレンチングという食いしばりが長年続いている方です。下顎の中央部の歯の付け根の位置と両大臼歯部の骨の高さが大きく異なっていて、下顎の喪失部位において、顎骨がレントゲン的に大きく凹んでいることがわかります。

クレンチングの実際の症例②
歯が喪失しているエリアの顎骨が凹んで、入れ歯としても経過が悪くなる状態になっています。これらの状態にさせないようにするには、もっともっと以前にインプラント治療を施せばこういうことにはならなかったと思います。
食いしばりについて
食いしばりのことをクレンチングといい、これらを最近ではTCHという概念で総括するようになりました。
一言で言えば(弱い力であっても)長い時間(ずーっと)上下の大臼歯が接していると(=噛み続けていると)歯が痛み、先のように顎骨も吸収していくことがわかります。
これは自分のもっている悪習慣なので、この悪循環から抜けるためには食い縛っている自分に気づき、悪習慣からの離脱を図らなければなりません。このケースでは疼痛が生じる時間帯にも特徴があります。